典型的な合有生存者信託(Joint living trust)を作成する際は、通常夫と妻が最初の信託管理人となります。夫婦は信託管理人として信託財産を完全に管理します。夫婦のどちらか一人が死亡した場合、生き残った配偶者が唯一の信託管理人となるのが一般的です。

夫と妻が共に死亡した場合は、通常、信託は解消され、信託財産はこの夫と妻の成人した子供達に与えられます。夫婦がともに死亡した時点で子供がまだ未成年の場合は、通常信託は継続されます。また夫と妻の死亡後、成人した子供が30歳あるいは35歳といったある一定の年齢に達するまで継続する信託もあります。

夫と妻の死亡後も信託が継続する場合は、後継する信託管理人が指名されなければなりません。後継する信託管理人は通常夫と妻により前もって決められ、信託契約書に指定されます。兄弟姉妹のような近親者が選ばれることが多く、場合によっては夫婦の成人した子供が指名されることもあります。しかし信託は個人的ものであり、原則として裁判所の審査を受けることはないため、近親者や成人した子供を信託管理人に指名するのは望ましくないこともあります。個人の信託管理人が信託財産を浪費したり悪用したりすることもあり得ます。あるいは、不適当もしくは軽率な投資を行うことも考えられます。通常の信託は裁判所により管理されることはないため、責任ある正直な信託管理人を指名することは非常に重要です。

従って、法人の信託管理人が指名されることが多くあります。これは通常、信託管理を専門に行う信託部門がある銀行です。大きな銀行の信託部門は一般に専門的で適切な信託業務を行っています。法人の信託管理人を利用する利点は、公平で専門的なサービスが得られる点です。法人の信託管理人が残された配偶者あるいは成人した子供と共に共同信託管理人として指名される場合もあります。これは残された配偶者や成人した子供が株、不動産といった信託財産の管理に経験がない場合、特に重要です。 
継承する信託管理人は最終的には夫と妻の意向により決定され、その決定は信託契約書に規定されます。