米国に居住する米国市民権の無い外国人に関する法律が、1988年に変更になりました。この法律により、残された外国人の配偶者が相続した財産については婚姻控除が認められなくなりました。つまり、外国人の夫婦のうちどちらかが亡くなった場合、婚姻控除が認められない事になったのです。この法律による影響は大変重要なものです。

カリフォルニア州では、夫と妻は等しく2分の1ずつ分割されない権利を持って、共有財産として財産を所有しています。この1988年の法律では、一方の配偶者が亡くなると、故人の配偶者の持ち分である共有財産の2分の1は課税対象になります。

例えば、米国に居住する外国人夫婦が$12,900,000ドルの共有財産を持っていて、その夫が亡くなったとします。半分の財産つまり$6,450,000ドルはすべて課税対象となります。相続税法上の基礎控除を利用すれば、夫の財産の$5,450,000ドル(2016年以降の場合)までについては相続税免除となります。残りの$1,000,000ドルが課税されることになり、これに対する相続税は約$400,000ドルになります。

この1988年の法律では、この規定に一つの例外を設けています。米国に居住する外国人の夫婦が適格国内信託(Qualified Domestic Trust)を作成した場合、最初の配偶者が死亡した時点では税金がかかりません。

 

その要件は:

1.信託の信託管理人はすべて米国市民であるか、あるいは米国の会社であること。(残された外国人の配偶者は、信託管理人になる事は出来ません。)

2.残された配偶者は、信託からの全ての所得を受領すること。

3.信託は、特別な財務規則に従うものであること。

4.執行人は、故人の財産に関する財務申告において、信託が適格国内信託(Qualified Domestic Trust)とみなされるよう申告をすること。

適格国内信託(Qualified Domestic Trust)は、相続税の支払いを先にのばすだけです。残された配偶者が死亡した際、適格国内信託(Qualified Domestic Trust)に残っている財産は、先に死亡した配偶者の財産として遡及的に課税されます。

外国人居住者に対する特別な財産設計の作成は必要不可欠です。生命保険はこの法律によって発生したいくつかの問題を解決することが可能です。